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ごあいさつ

ごあいさつ

理事長ごあいさつ

明倫会理事長
熊谷 安夫

民間病院をやっていく(経営していく)のは、いつの時代も大変だったのよ」これは先代の理事長であった母の言葉です。祖父(母の父)が経営が立ち行かなくなった今市病院を引き継いでから、戦前、戦中、戦後、高度成長期そしてバブル崩壊期と80年以上、祖父の働く姿を見て、また実際の自分で経営をしてみての偽らざる実感であったろうと思います。

「昔(戦前)は医療保険がなかったので、患者さんを診ても治療費が頂けなかったことも多かったのよ。医療保険ができたとき、父は本当に助かった、これで治療費が頂けなくなることはなくなると喜んでいたわ」これは今の当たり前が当たり前ではなかった時代の話です。そして「今は本当に幸せになった」と言って、平成23年に母は亡くなりました。

明倫会今市病院は、令和5年6月を持ちまして創立97周年を迎えることができました。
これも地域の方々の長きにわたる御支持と御支援のたまものと深く感謝申し上げる次第です。ほぼ一世紀にわたる年月のあいだに医学・医療技術は劇的に進歩し、医療制度の変革も想像をはるかに超えるものがありました。また社会全体の変化とともに地域の環境も大きく変わり、人々の価値観も医療に対する思いも変わっています。
しかし日光地域の医療を支えさらに発展させていくという使命については、21世紀になった現在でも明倫会が経営する今市病院、日光野口病院ともども一点の曇りもありません。今後もその目標に向かい、地域の皆様により良い医療・ケア、そして安心を提供できますよう、民間医療機関としての矜持を持って、職員一同、全力を挙げて努力していきたいと思います。

令和5年11月吉日

院長ごあいさつ

明倫会今市病院院長
熊谷 眞知夫

「医者がいないからと言って患者を診ない、というような情けない病院には決してしない、」
「専門医がいないからと言って救急車を断る、というような情けない病院には決してしない、」

これは、私が母の要請を受けて当院に帰って来た際に固く心に誓ったことです。
 私は、このようにして今市病院の診療を主導してきました。
「こっちは私がやるから、あなたはそっちをやって、」「急いで酸素を流して、口腔内を吸引して、」「そこは私に代わって頂戴、あなたはモニターを付けて、」
 絶叫に近い声が飛び交う中、分単位の緊張感がみなぎる救急医療の現場、結果など考える余裕すらないほどの無我夢中さ、必死さの中で活気に満ちた躍動感に溢れた病院であることを常に願ってきました。

容易に結果のでない苛立ち、失望と落胆、しかし、それを遥かに上回る感動と喜び、地域医療を守るという使命感だけに支えられて今日迄、日々の診療を過ごしてきました。
救急医療において最も大切なことは専門性ではなく、要請があればとにかく患者を受け入れるという姿勢です。何故なら救急医療とは挑戦する事であり、挑戦とは結果を考えずに創意と勇気を持って挑むことと肝に銘じてきました。その際重要なことは医学的知識を基礎に病態を科学的に分析し、手の内に入る範囲、危険度を論理的に見極める能力です。行うべき処置を自分の技量と状況に照らし合わせて選択する、脱臼は整復手技は未経験であったとしても、全身麻酔をかければ未熟者でも整復可能となるという応用判断。
自分達の仕事に誇りを持てなければ、決して心の底からの笑顔は生まれない、その天真爛漫な笑顔を今日もまた見たくて、どんな辛苦があっても耐えて続けてくることができました。
今後も父が掲げた「明倫医道を究(きわ)むる」という明倫会の理念を心に刻んで、病院一丸となって救急医療に取り組んで行く所存です。

令和5年11月吉日

当院の理念

生命の尊厳を最後の一瞬まで守る

当院の基本方針

今市病院は下記の方針に基づき医療を通して地域社会に貢献します。

人間の尊厳を重んじ、病む人の身になり医療を行います。
治療と看護が融合する医療を行います。
医療の安全管理に最大限の努力をします。
新しい技術を進んで取り入れ、医療の質を高めます。

沿革

1920年(大正09年) (株)今市病院設立
1926年(大正15年)7月 熊谷安正、(株)今市病院院長に赴任
1927年(昭和2年)6月 今市病院賃貸により熊谷安正の個人経営(病床数26床)
1941年(昭和16年) 株式会社今市病院解散、熊谷安正の個人病院
1948年(昭和23年)2月 熊谷安正死去、熊谷三郎院長就任(病床数50床)
1952年(昭和27年)4月 熊谷忠夫院長就任(病床数70床)
1964年(昭和39年)4月 社団医療法人明倫会設立、理事長熊谷忠夫(病床数90床)
1965年(昭和40年) 日光野口に病院設立のための土地購入
1974年(昭和49年)6月 今市病院改築(病床数123床)
1981年(昭和56年)4月 二次救急病院に認定
1981年(昭和56年) 熊谷眞知夫 赴任
1987年(昭和62年)12月 熊谷忠夫逝去、熊谷さち理事長、院長就任
1991年(平成3年) 熊谷眞知夫 院長就任、理事長 熊谷さち
1991年(平成3年) 熊谷安夫 赴任
1998年(平成10年)7月 新館開設
1F:リハビリ、2F:透析室、3F:健診、4F:会議室、5F:職員食堂
2003年(平成15年)11月 日光野口病院開院 院長福島鼎(病床数120床)(今市病院129床、明倫会全体病床数:249床)
2005年(平成17年)6月 駐車場用地購入
2007年(平成19年)6月 今市病院創立80周年
2008年(平成20年)8月 駐車場拡大
2011年(平成23年)3月 熊谷安夫理事長就任
2014年(平成26年)10月 日光野口病院リハビリテーション病棟開棟(療養92床、回リハ28床)
2017年(平成29年)4月 日光野口病院長岡正範院長就任
2017年(平成29年)6月 今市病院創立90周年
2020年(令和2年)10月 熊谷安夫 日光野口病院院長就任
2021年(令和3年)8月 地域包括ケア病床 導入(6床)
2022年(令和4年)1月 地域包括ケア病床 増床(10床)
2022年(令和4年)3月 建設予定地土地購入
2022年(令和4年)3月 新型コロナウイルス感染症重点医療機関 指定
2022年(令和4年)4月 ドクターカー運用開始
2022年(令和4年)4月 在宅療養支援病院 認定
2022年(令和4年)11月 今市病院 電子カルテ稼働
2022年(令和4年)12月 日光野口病院 電子カルテ稼働
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photo by Ken Ogo